Free Bell

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妹編、始めました。

[分岐・エイリーク編/シナリオ会話終了後]

「……それで?兄上は本当に納得していました?」
「え…っと…それは…」
「エイリーク様、我々は間違いなくエフラム様の命令で…」
「分かっています。けれど…私はあの兄上があっさりフォルデを手離すとは思えないので…」
「エ、エイリーク様…」
「あの…」
「きっとこのシステムを恨んでいるのではと…ねえ兄上?」
ギクッ。
「そ、そんなことはないぞエイリーク!お前が心配なのも、だから俺の最も信頼する二人をつけるのも本心からで…」
「フォルデと離れ難いのも本心ですよね?」
「……。ああそうだな」
キッパ。
「だか、やはりここは俺が我慢すべきなのだ…。大丈夫、たかが数章の間だし、少し距離を置いた方が愛も深まると言うし」
「…そうなのかフォルデ」
「いや…さ、さあ…」
「では兄上、もう出発してもよろしいですか?」
「それは待った!…フォルデ!」
「あ、はい」
「……」
じ〜…。
「エ、エフラム様…?」
「今、お前の姿をこの目に焼き付けている所だ」
「…はあ…」
「……ああ…やはり辛いな…。こうならないよう、昨夜散々共にしたというのに…」
「ちょ…小声でもそんなこと口走らないで下さい。…あ〜…ほら、たかが数章ってご自分で言ったじゃないですか」
「そうなんだが…」
「……。エフラム様…今からそんなことじゃ俺心配で…。そっちについていけたら一番いいんですが…離れ難いのは、俺も一緒ですし」
「……フォルデ…」
(…泣き落としにいったな…)
(…兄上、こういう時のフォルデの言い分には弱いから…)
「なるべく早く合流しましょう。貴方を想って、俺も頑張りますから」
「……分かった…。俺はお前と再会することを糧に、グラドを討ってくる」
(…何というか…)
(…グラドもお気の毒に…)
「ではフォルデ」
「はい…お気をつけて、エフラム様」
握手。
「……」
「……」
ぎゅー。
「……」
「……エフラム様…」
「何だ?」
「抱擁でもした方がいいですか」
「………いや。寧ろされると決心が鈍りそうだからな」
「手を離さないのはそういうことじゃないんですか?」
「う……そうだな…」
スッ。
「…せめて…この手に何かあれば…」
「何かって……俺の代わりになるもの、とか?」
「それならエフラム様!これをお持ち下さい!」
「!フ、フランツ?」
「フランツ…それは」
「僕が作りました、ミニフォルデ人形です」
「なっ…!」
「す……素晴らしいな!とても愛らしい…よく出来ている」
「ありがとうございます。再会する今まで…僕も兄と離れて寂しかったので…つい作ってしまったんです」
「でも…いいのか?」
「勿論です。そこまで兄を想ってくれているエフラム様に、僕感動して…。
気持ち、痛いほど分かりますし…それに僕はもう兄さんと一緒ですから、大丈夫です」

「そうか…ありがとうフランツ!」
「はい!頑張って下さいエフラム様!」
ガシッ。
「…………」
「何か熱い結束が生まれたようですね」
「…とにかくこれで出発できそうで、何よりですねエイリーク様」
「そうですねカイル。兄上が迷惑をかけてごめんなさいね、フォルデ」
「…い、いえ…ちょっと目眩がしただけですから…。いいんですかねぇ、あんなの持ったまま指揮官て…」
「フォルデ、言い過ぎだ」
「平気ですよ。兄上が持つにはちょっと可愛らしいお守り…という感じですから」
「はあ…」
「兄さん、今度こそ最後のお見送りですよ」
「フランツ…ホント何作ってくれてんだよ…恥ずかしい」
「え、いいじゃないですか。こうしてお役に立ったし。特技はいかさないと、でしょ?」
「…ああ…もう…いいかど〜でも…」


終幕。

コメント

これまたうっかり(笑)フレリア城内で一体何をしているやら。
一部はオフ本で漫画にも使いました。合わせて楽しんでみて下さいw

(2005.9.26)

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