Free Bell

君を想う5つのお題

• 
• 1.　雨の温度
  
  こんなに暖かいモノだったろうか。
  まるで雨粒が熱を帯びているような。
  
  「エフラム様、せめて木陰に…」
  「ああ…けどもう少し、このまま…」
  「……。びしょ濡れだけじゃ済まなくなりますよ…」
  
  そう言いながらも、
  フォルデはそのままでいてくれた。
  
  ずっとこうしていられる訳ではないけれど。
  このまま雨が、止まなければいい。
  
  (2006.5.18)

• 
• 2.　上手に嘘がつけたなら
  
  こんなにお前を…
  困らせることもなかったのかもしれないが。
  抑えているつもりでも、
  お前には見えてしまうらしいこの想いを、
  「嘘」で隠せる訳がない。
  
  だからどうか。
  はぐらかさないで欲しい。
  
  その言葉が、本音か嘘か。
  俺にだって、見える時があるんだからな。
  
  (2006.5.19)

• 
• 3.　可能性に懸けてみるのも悪くない
  
  だってゼロではないだろう？
  「その時」がきたら終わりだなんて、
  俺は思っていないから。
  こうしてお前の想いを得られたことだって、
  俺にとっては……
  ほんの少しの可能性だったんだ。
  
  一瞬でも「その時」がよぎるお前に、
  そう言ってしまいたいが。
  また…困らせてしまうだけなんだろうな。
  
  だからこれは、唯一の……ヒメゴト。
  
  (2006.5.23)

• 
• 4.　声を聞かせて、名前を呼んで
  
  声は…殺さないで。
  そう言われても、と眉間に皺を寄せるお前は、
  俺を余計に駆り立てるというのに。
  —もっと、余裕をなくす為には—…と。
  
  「……っ…エフラム様…」
  普段とは違う、小さく掠れた声色で、
  そう呼ばれるのも好きだけど。
  
  呼び捨てて欲しいと言ったら…
  お前はどんな顔をするだろう？
  
  (2006.5.25)

• 
• 5.　たとえば君と
  
  ずっとコイビトでイラレタラ。
  何の"障害"もなく、約束されている未来なら。
  こんなに不安になる事もないのだろうか。
  
  互いの想いは疑いようもないと、
  確信を抱ける今が在るのに。
  
  どうして、泣きたくなる程に、
  このココロは締めつけられるのだ—…。
  
  (2008.6.12)

【お題配布元：TV様】

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